Okinawa Dialogのデザイン思考のワークショップに行ってきました。

Facebookフィードにデザイン思考に関するイベントがあることを知り、興味があるにはしていたが実際申し込んではいなかったんですが、朝起きて台風の暴風域を抜けたということを知り、せっかくなので行ってみるか!と当日に申し込みして参加しました。

デザイン思考 〜ユーザー中心のプロダクト開発〜

サンフランシスコにて大企業や企業家向けにユーザー中心のものづくりやピッチ指導をしているという我那覇若菜さんが講師となり、そもそもデザインってなんだっけ?デザイン思考っていうのはどういうこと?デザイン思考を用いてものづくりや改善プロセスのやり方について学びました。

デザインとは?

デザインとは「目的のための計画そのもの。常にヒトが中心にあり、誰かの生活を豊かにしようとする」というもの。

あとデザインには4つのレイヤーがある。 - グラフィクデザイン - インダストリアルデザイン - インタラクションデザイン - エンバイラメンタルデザイン

Web制作の現場にあるデザイナーとかだとグラフィックデザインをやっているヒトが多いと思うけど、それはデザインの一部で、問題を解決するためにその問題が発生しうる環境自体をデザインするっていうのもデザイナーの領域らしい。

超一流デザイナーは、かなり広範囲な知識とスキルが求められるな。

デザイン思考とは?

デザイン思考とはなにか?という話でもちろん問題解決するためのプロセスは教えてもらったが、まずマインドセットを変えることが何より重要ということに言っていました。

まず「共感」する

まず、ユーザーに「共感」し、相手の話を聞きながら、そのヒトがどのようになぜ行動するのか?ニーズはなんなのか?などのインサイトを得ます。

このとき、「同情」ではなく「共感」するように、と強調していて、同情は「かわいそう〜」と相手の気持ちを推測して終わるが、共感は「悲しかったね〜」とホントに相手の気持ちに成るような違いがあるそうです。

問題定義

そのヒトに共感してインサイトを得たら、次は本質的に何が問題なのかを見つけ出す「問題定義」を行います。

アイディア出し

「問題定義」された問題に対しての解決策をともかく質より量でどんどん出していきます。 そのときのコツとして、否定しない、実現性を考えずぶっ飛んだ発想をする、ポストイットに書き出して視覚化する、アイディアは文字だけでなく絵でも書くなどがありました。

プロトタイプ化

アイディア出しで挙げられたものから選定して、プロトタイプを制作します。 このプロトタイプは出来るだけ低コストでかつすばやく作れるものにすることにより、様々な可能性を試せ、かつ時間と経費の節約になるそうです。

テスト

試作したプロトタイプについて、実際のユーザーにユーザーテストをしてフィードバックを得ます。このプロセスによって、そもそもの問題定義が間違っていないか、また解決法としているアイディアが間違っていないかなどを検証できます。 もし、方向性があっていればもう少しプロトタイプの精度を上げていく。 アイディアが間違っていれば違うアイディアでプロトタイプをしてユーザーテストする。 問題定義が間違っていればそこからやり直すというふうにプロセスを何度も行き来しながら、製品開発・問題解決を進めていきます。

ワークショップについて

デザイン思考の概要を学んだあと、次は実際にデザイン思考のプロセスを実践してみるワークショップを行いました。

お題は「飛行機で旅行に行く体験をリデザインする」というもので、飛行機の予約をするところから目的地に到着して旅行するまでのプロセスなかの問題点を見つけ出して、問題解決のアイディアを出していこうというものでした。

やり方としてはまず二人一組のペアになり、ユーザーインタビューをしながら飛行機での旅行体験に関わる不満のインサイトを得ます。その後得られたインサイトから問題定義を行い、アイディア出しをしてその時点で相手にそのアイディアをぶつけてフィードバックを得ます。 そのフィードバックからアイディアを一つにしぼり、そのアイディアのプロトタイプとしてポストイットに絵や説明を書いて、相手にまた説明し、フィードバックを得るというのを繰り返すというものでした。 すべてのプロセスが終わったあとにいくつかのグループが自分たちのアイディアを発表し、我那覇さんがそれに対してフィードバックを行いました。

僕がパートナーの方にインタビューしたとき、最初は「荷物が多くてキャリーバックを持って移動するのが大変で、コインロッカーを使うのだがそれを見つけるのも取りに行くのも大変」という話を聞き、最初はコインロッカーを増やすとか探しやすくという方向性で考えていました。 パートナーの方は女性だったのですが、よくよく問題を深掘りすると「多くなる荷物のもとは、洋服と化粧品」、「化粧品はとくにいつも自分が使っている物を使いたいけど旅行サイズの小さいものはないから、大きいサイズのものを全部持っていく必要がある」など他の問題があることが発見できました。

そのインサイトから問題定義を「旅行時にもっていかないといけない荷物が多いこと」という定義にして、解決策として「服と化粧品のインスタントレンタルアプリ」というものにしました。

それは、旅行先のホテルで使いたい服と化粧品をアプリで選び、ホテルの住所を入力すると、数時間以内にその服と化粧品を届けてくれて旅行期間中レンタルできるというものです。これによって、旅行期間中に持たないといけない荷物の中から服と化粧品をなくせるというサービスです。

このアイディアをパートナーにプレゼンしてフィードバックを得たのが、「化粧品はレンタルだといやなので使い切りにしてほしい」というものだったので、次のプロトタイプのブラッシュアップのタイミングでは化粧品は滞在日数分を小分け使い切りパックにして提供するという風に改善できました。

これからの自分の活動にどう活かすか?

いま働いているPaykeのプロダクト開発にも活かしていきたいと思いますし、特に今自分でもプロジェクト共有サービスのCollaboというサービスを開発しているので、それにはすぐに活用出来ると思います。

これを作るときに想定していたユーザーがいるので、実際にいまのプレビュー版を見てもらいその後のアップデートをどうしていくかを説明した上で、実際に使いたいと思うかどうか、フィードバックを得るためにユーザーインタビューをまずしていきたいと思います。