「沖縄のスタートアップ企業で働くエンジニアのリアル」というイベントでパネルディスカッションに参加してきました。

主催の方からご連絡を頂き、「沖縄のスタートアップ企業で働くエンジニアのリアル」というイベントでスタートアップで働くエンジニアの一人としてパネルディスカッションに参加してきました。

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30人もの参加者に来て頂き、沖縄の中でスタートアップでエンジニアとして働くという注目度が高くなっていると実感しました。 参加者には現在エンジニアとして働いている方と、プログラミングスクールなどを出てこれからエンジニアとして働きたいと思ってスタートアップに興味を持った方が大体半々くらいいる感じでした。

パネルディスカッションでは事前にテーマが設けられており、それに関して話していく、その中で会場からの質問があれば答えていく構成になっていました。

このブログでは僕が回答した内容をまとめておこうと思います。

パネルディスカッション

大手企業とスタートアップ企業の違い

僕の場合は前職も入社したとき社員が約15名程度だった会社がその後70名まで成長したようなベンチャー企業で、今回も10名いないくらいのときに入社し現在40名以上に成長しているスタートアップ企業なので、まず大手企業のことを知らないという前提で話を聞いてほしい。

僕の場合スタートアップ企業の大きな特徴はその変化の速さだと考えていて、エンジニア目線でも求められるもとがどんどん変化していく。

たとえば立ち上げフェーズであればそもそもそのプロダクト自体が世の中に受け入れられるかわからない状態なので、品質よりも速く開発してリリースすることが求められる。 ある程度受けいられるということがわかり投資を受け、エンジニアの数も増やすフェーズになれば開発自体はもちろん高速で進めつつも、品質を高めることやチーム開発のための体制を整えることも必要になってくる。 さらにチームも増えたり会社としてデータドリブンな意思決定をしていくためにデータ分析のための基盤を整えたり、継続的な開発を行えるようにミドルウェアフレームワークのアップデートを継続的に行うため体制や仕組むを作るなども求められる。

このような変化が1年や半年どころか3ヶ月単位のレベルでやってくるのが、変化のスピードが早いスタートアップ企業の特徴だと思う。

なぜスタートアップ企業を選んだか?

転職活動中に今の会社以外からも複数社からオファーがあり話を聞いていたが、自分が入ることで最も価値を発揮できる、成長を加速させることができる会社を選んだ。

僕が入るときは次の投資が決まる前だったので、可能性としては入社して3ヶ月後には潰れるという可能性もあるとは思っていた。 ただ僕が入ることでプロダクト開発を加速させ、エンジニア組織を強化し会社としてもプロダクトとしての価値も上げられると考えたのでいまの会社に参加することを決めた。

エンジニアとしての成長はあったか?

会社の成長・変化の早さに合わせて、エンジニアに求められるものも変わりそれに答えているうちに成長出来ていたと思う。

いまも開発組織をスケールさせていくために技術基盤チームのプレイングマネージャーとしてエンジニアリングとマネジメントの両方で様々な仕事を行っているので、さらに成長できると考えており楽しみ。

親や周りの反対はなかったのか?

仕事を辞めるのも決めるのも基本的に自分判断で親への相談とかは特に問題なかった。

結婚しているので嫁ブロック的な話もあると思われるが、うちの場合は嫁も同じスタートアップ企業で働いているので、全く問題ない。

給与的には入社時は会社自体がお金のない時期だったこともあり前職のときよりも給与を下げて入社したが、いまはもうその額は超えている。

実際、残業は多いのか?

スタートアップやベンチャーの特にITは残業が多いイメージが強いと思うが、今の会社の場合はゼロではないがかなり少ない。

アプリやその他のバックエンドシステムをリニューアルをしたときには残業が発生してかなり忙しい時期もあるが、平均的には残業せずに定時で帰っている。僕らの場合既婚者や子供がいる社員が最初の10~20名程度のときからいたため、働き方の健全性も高いし、自分たちの状況に合わせて柔軟にリモートワークをしたりすることも普通なのでかなり働きやすい。

沖縄で就職する理由

子供も生まれたこともあり、子育ての環境として実家がある沖縄は快適なのでそのまましばらくは沖縄で働きたい。 ただ、単純にエンジニアとしての成長ややりがいだけを見たら東京の方がコミュニティも面白い会社も多いので東京に行くのが最適だと思う。

自分が楽しくエンジニアとして生きていくために必要なのは良質で多様なエンジニアコミュニティと高い給料が払えつつかつ面白いプロジェクトをしている会社とそこに集まってくる優秀な面白い人々だと思っている。

沖縄で快適に子育てしつつ、そのエンジニアとしての環境を自分で作っていけるようにコミュニティ活動をしたり、今入っているスタートアップ企業を成長させて高い給料がはらえつつ面白いプロジェクトをしている会社にしていこうと思って沖縄で活動している。

会場からの質問

沖縄のコミュニティや会社などエンジニアを取り巻く状況の課題はなんだと思いますか?

僕は沖縄以外の場所でエンジニアとして働いたことはないが、コミュニティ運営などを通して知り合った県外のエンジニア方々の話や僕の肌感覚としては、沖縄はエンジニアのコミュニティも活発だし優秀なエンジニアも多い。しかしそこで育った優秀なエンジニアがその価値を発揮したり更に成長できるようなプロジェクトを持った会社が少ないし、その価値に見合った給料を払える会社も少ない。

そのため沖縄のエンジニアとしてのキャリアパスがある一定のレベルを超えるとフリーランスになるか東京の会社に転職するしかない。

その課題を解決するために、僕はスタートアップの中で会社を成長させ、優秀なエンジニアに見合った給料とプロジェクトを提供出来る会社を作ろうと活動している。

スタートアップに入社したいと思っているが、そういう会社にどうやったら出会えるか?

エンジニアとして成長するための活動を活発に行っていればいいと思う。ここで言う活動とはOSSや自分のソフトウェアを開発して公開したり、コミュニティに参加して運営したり登壇したり、ブログを書いたりすることです。

僕らが会社を探すよりも遥かに強いモチベーションでスタートアップに限らずソフトウェアを扱う会社はエンジニアを探している。そういう会社は必死に探すので、上記のような活動をしっかり行っていれば比較的容易に出会えるようになると思う。

さいごに

去年は初めての子供が生まれたという状況だったのでコミュニティ活動はセーブしていたんですが、今年はより活動を増やしていこうと考えていました。 その状況で声をかけていただいたので喜んで参加したのですが、沖縄でスタートアップのエンジニアというものに興味がある人がこんなにいたことに驚きました。

また「私もスタートアップでエンジニアとして働きたいと思っている」というプログラミングスクールという方もいました。

その方々とTwitterでつながると作品として普通に面白いアプリを作っている方もいたので、いままでは経験者の採用のみに絞っていたのですが、これからはまだ業務経験はないが1年程度で会社のアベレージを超えていけそうな人を採用していくというのも全然ありだな〜と考え直す良いきっかけにもなりましたし、僕も刺激になってより一層頑張っていこうと思えるきっかけになりました。

イベントを主催してくださった方々や会場提供してくれた方々、一緒にパネルディスカッションに参加してくれた方々に参加者の方々も皆さんありがとうございました。